6月29日に開催された
情報通信審議会情報通信技術分科会題41回会合についての報道です。
この報道(6月29日現在)には誤りがあります。
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根元義章委員(東北大学大学院情報科学研究科教授)からは,「厳しい規制を課したのだから見直しの機会が持てるように配慮すべき」という意見が出され
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この質問は根元委員ではなく,推進派であるシャープの御手洗委員によるものです。根元委員は,許容値を定める際に累積効果を考慮したのかという質問をし,それに対し杉浦氏は最大9dBあるが壁による減衰などを考慮すると無視してよい旨の回答をしています。短波放送などは建物内での聴取が困難になるので屋外で聴取しなくてはならない。従って壁による減衰(許容値を導くロジックに組み込み済み)をダブルカウントしてはいけないのですが。それから村上委員の発言では,数10メガではなく数メガと言ったはず。数10メガ出るのなら,立派なブロードバンドなのですから再考せよとは言わないでしょうに。
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後藤滋樹委員(早稲田大学理工学部教授)から通信速度について質問が飛ぶと,杉浦教授は「(屋内のコンセントの)約50%で50Mビット/秒,90%で数メガは出るはず」とコメント。
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杉浦氏によるコメントには技術的根拠はあるのでしょうか?
<追記:7月2日>日経BP社は上記の誤りを未だに訂正していません。発言者のお名前を誤記するのは極めて失礼にあたる行為です。
<追記:7月3日>ようやく発言者の誤りを訂正してくれました。
おそらくLCLなどの分布によって速度が変わるということなのでしょうが、こんな資料はCISPR委員会では公表された覚えはありませんよね。
ということは、メーカから杉浦教授に個人的に提供された資料を根拠として発言したということかと思います。