昨年8月の
親会社資料(pdf)で5500加入、その後減ったとはいえ今年4月の自社発表で5200加入と、現時点で世界最大手とみられるオーストリアのPLC事業者
Linz AG(サービス名:
Speed-Web)が窮地に陥っています。
加入者が多少減ったなんて生やさしいものじゃありません。そもそも、4月3日に同社が「電力線搬送通信は非常用無線通信に影響を与えず」と
発表したのが発端。これに対しオーストリアの電気通信主管庁である運輸・技術開発省は4月7日、同発表を全文引用した上で、言及された非常用無線通信はVHF帯(146?174MHz)であり、同社のPLCが使用する周波数(2?24MHz)とはまったく異なる、PLCの周波数でも安全業務や救助用の無線局が運用しておりこれらへの干渉可能性がある、実際、短波放送やアマチュアへの干渉申告は多数寄せられており、非常用無線局(Notfunkstelle)から短波帯の非常用周波数(Nortfunkfrequenzen)への干渉申告もある旨
発表しました。
こうなるともう非難の嵐で、Linz AGのPLC事業は営業自粛に追い込まれている模様ですし(
derStandard.at記事、
その続報)、チロル地方で300加入のサービスを提供している同国でもうひとつのPLC事業者
Tiwagについても、PLC事業を継続させて良いのか議論になっています(
Tirol.com記事)。