欧州電気通信標準化機構(ETSI)では、有線電気通信網からの放射に関するETSI標準案
ETSI EN 302 262 V1.1.1(pdf)に対する意見募集(Public Enquiry)を7月20日から11月18日まで
実施しています。もっとも、「Public」と言っても誰でも意見を出せるわけではなく、欧州各国の標準化機関が提出します。
一見電力線搬送通信とは関係なさそうに見えるのですが、10月初めの欧州主管庁が集まる会合でフランス主管庁がこの標準案に示された測定法のPLTへの適用は不適当と警鐘を鳴らしました。順調に行けば来年6月に成立するとの
スケジュールが示されていますが、すんなり成立するか微妙です。実際、専門部会(Technial Body)では一度否決され、修正してPublic Enquiryに至った経緯がありますし。
中身を見ると、0.5?30MHzにおいてコモンモード電流の許容値が準尖頭値30dB(μA)、平均値20dB(μA)とどこかで見たような数字(ただし帯域幅は9kHz)。別に総務省の研究会がETSIを真似したわけではなく、どちらもCISPRから引っ張ってきただけなのでしょうけど。
フランス周波数庁には,若くて優秀な職員がたくさんいます。専門知識もあるし。どこかの国の職員とは全然違う。